昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

嫋やかな愛

滔々と愛した軌跡、矛盾した世界を順繰り裏返し、システマチックな海風に傷んだトタン屋根の上でイタコと遊ぶ両性具有の蛸、汚い漁船で眠る不老不死の私は座標を無視して、適当に泳ぎ回る。ニセモノの女たちが跳梁跋扈する時代性なんかを謳う流行り物で固められたメタファーみたいな男どもが、白粉なんかを塗りたくって、兵器利用するための過去を捏造して、森羅万象を捕食していく。愛していたはずの君も、得体が知れないものに変化し、厳寒な日々に老いぼれ、枯葉剤や地雷により、滅び行く身体の中でまどろむ余韻に想起する動機がジレンマを抱える起因により抑え込まれ、怒りが増すほどに、創造性を加速させ、意思を昇華し続け、この思いとは、絶えず懈怠しないように限界を飛び越え、空疎な自己が労働を続けるのを傍観し、そこに居てはいけないのに、ただ短絡的に惰性に導かれ色彩を失い、運命論者が接続させる健気な愛が廃棄処分なんかにされて、些細な動機が捉える面影や言葉が健気にむすばれ、無垢なままに拵える夢が幽遠で化石に変わり、理念なんかがねちょねちょと粘着力を蓄え、可憐なシステムがモードな服を着込んで、美しい黒を瀰漫させ、感応的な初旬から産まれる子供たちがイデオロギーに毒され、独裁的に国を駆逐する。命はきっと潰えるだろうから、誰かの幸せを奪う権利なんか許されるわけもなく、ただ分け隔てられた世界の中でのいさかいなんかが境目もなく増え続けるし、経過していくほどに景観は汚され、描いていたものと乖離していき、結末は絶えず空疎な互換性を保とうとするばかりだし、艱難辛苦を呼び覚ます君たちの呪詛が迫り、世代間の価値に苦しむばかりの君たちが女々しく奪い合うほどに倒錯する世界を煽る連中が儲かる仕組みに気付かずに、ただただのうのうとノウハウの中でハウリングするものにより鼓膜は破裂し、何も聞こえなくなったあたりから自己との闘争を続け、この世界の実態を初めて知る。