昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

梅雨の汚穢

猫の柄の可愛い傘をさして、あいまいに見つめる先には演じるだけの人々の濁流、惰性な愛に虐げられる健気な僕らの過ちや、愛したほどに現れるのは、ためらいばかりだね、と溜息を吐き出し、悪態をつきながら、突き動かされる先には緩慢なものでひしめく代用品たちの街、海風になびく意識がクラクラとして、蜃気楼のような記憶をリセットして、査定されるために出かける出会い系なんかの広告を引き裂いて、気ままに歩くのがセオリーであるし、誰かの何かになんか参加しないで、勝手気ままに走り回るのが正義である、と語る君は、ガシガシの髪をかきむしりながら、神を嫌い、真実とはどこかと流動的に意識を捕食する魚たちの悪弊、むすばれる時は残酷ね、とカタルシスに至る彼女たちの平伏が太陽光に反射する魚な鱗ようであるから、彼女たちの正体とは、意識を貪る雑食の魚であるのかと、加算する意識の狭間に迫る咀嚼音に恐怖しながら、夏の近い青空と、迫る死の他人事と、義務的に執り行われる残りの命やらが雑多に弄り合いながら、愛していることなどに上の空で、うわべだけで事実の表面をぺちぺちと触り、表面張力を楽しむ重力的な思想や、真理に基づいたエゴなどがそつなくこなす事務的な儀式により軋む空間やらにヒットする量が、脳内を一気に加速させ、自らの取り分と、それに影響する株価や過負荷やらがシンドロームを加速させ、価値観がチカチカとまぶしく輝くあいだに、君の隘路を押し広げるクスコや、空疎な自分をロジカルなもので商品化するニセモノの現人神を崇拝するような商売の彼方であびるほどに迫る悠長な真実を信心するだけの堕落した観念がわずらわしく世界を狭めやがるから、今にひっくり返すために、ためらわずに駆逐する君たちの意味のない戦争やらが示す力とは、所詮は宇宙の摂理や規律に反することすらできずに、所詮は今にすがるだけに至るような堕落した主観に粛清され、自らに制限を与え、自覚する間もなく、ままならぬままに消費される今にも運命はすり減り、ここでの価値に食い込み、自らの時代や歴史などというあいまいなものの中に隠してしまう。f:id:jibmfmm:20210711112758j:image