昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

鼓動

君を愛していたという事実は散り散りとなり、そこで和み、名残惜しそうにしている過去も煩わしくなり、一切は存在すらしない出来事を段々と消費するだけで、真実などは過ぎ去れば曖昧なものであった、と。瞬間とは昇華もされずに、瞬時に枯れ果てるばかりだ、と憚る君の常々に現れる言葉に惑わされ、猥雑な思念が繰り広げる物語が永劫に加速し、荘厳な面影から語りかける口唇期の猫がしゃぶりつくす世界、ふくよかな君のお腹の勾配を乗り越えるダンゴムシ、早熟なイデオロギーが視界を遮り、惨憺たる余韻にからまる常々に敷衍していく主観にすがるためらいのようなものから逃れ、のどかな瞬間に垂れ下がる面影をもぎ取り、輪唱する神話が複製され、征服欲にまみれ小児的な暴力性を複製し続ける先々で祝福を謳うカラスの黒さよりも黒い世界、すたれた世界を収斂し、容易にカタルシスに至るために文明を蹴散らし、形跡などを持たずに引きずった命、安易な獲物を捕食し、相互互換的なイメージから吐き出される惰性な達成感を達観し、看守として見つめる世界を見繕う余韻から安直な安心感を漁る過程、提要される真理を飛び越えるために、前頭葉を嬲る王たちの横暴な複製品として、絶対的な法に拘束され、本質を見失い、惰性な結末が組み込まれた言葉が途端に国家を汚し、赤々とした傷からあふれる街の騒音や憎悪が羽ばたき、刹那を捕食する間に接続される淡々とした瞬間に加速していく苦しみを補完するための器たる君の空疎な身体、その中で育つ悪魔めいたものが感ける思いが粛清などを謳い、保たれるものにもたれかかり、即座に重心を失い、ふわふわとしている数多の事実から想起されるものなどは、愚かなものばかりであるし、パラノイアがロジカルなものをむしゃむしゃと食べ尽くしては、高尚さを失い、冷えた頭が補完する容易な結末に揺動される君の気配。背景には色は損なわれてはいるが、その色などは決められたイメージを読み込む脳内での誤りばかりをその色が確かなように見せているだけであるし、あらゆるイメージは、今を姑息に収斂しては、そこでの確かさという足枷を嵌め、意識や意思に制限を与え、善悪という判断でしか見られないような奴隷的な判断では、土着化した信仰や儀式から逃れられず、そのようなものの異端者として人身供儀にされ、とその土地の誤りの餌に変わる。