昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

憂鬱を運ぶ電車

短絡的に応用されるための朝、ためらい塞ぎ込んだ電車、ゆれる車内で身を寄せ合う君との乖離、理解などに反し、孤独に募る行き先のない思いに波状してゆく世界からの逸脱。寒々とした裏切りにのたうちまわる君よ、夜風も歯がゆく刹那をつんざく所以に想起する面影に羽ばたく重たい鳥よ、寛容にずれてゆく豊かな時よ、自己中心的に歌い上げるレゲエの鼓動、終わりゆく命の行方は知れず、無へと帰還するのではなく、元あった場所に収まるだけであり、何を起こそうが、何も起こさなかろうが、そこで艶やかに消え行く命の儚さに流動する亜鉛や欠落した精神の影や、軽薄な論理に瞬くままならぬ思いが相続するものなどは毒にすぎず、そこで過ぎ行くだけの枷を外し、惰性で駆逐される我の身体にからまる接続されるだけの観念や関連性などが、ただ過ぎ去るためだけに現れ、そこにためらいだけを与える。複製品のようなしあわせが窓から見える。奪われるための関係性に血族すらも絶え、保たれるだけの愛などにもたれかかるほどに、満ち足りない思いが横暴にまとわりつき、間違いなんかを謳いながら、裁かれるための完全性により、感染してゆく善悪もためらいを生み出す。思考停止した奴らが空腹を埋めるための散漫な形跡を追いかけ、かけがえのないものなどは、そこで履き違え、掛け違えているだけに満たない動機が汚くまじわる帰宅途中、中庸すら死に絶えて、絶え間ない時に容易に混ざり合う感覚が忌々しくたちまちを交差する。