昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

無心

無口な祝福をあびて、旋回する意思が耽溺を繰り返したり、利己的な言葉が心臓を鷲掴みにして、脅迫や迫害を繰り返し、価値観の違いなどにより揺れ動く心を淘汰して、真理に基づいた理より分断していく世界の表面、心の爆心地に寄りかかるエゴや、恋のかけらや、かけがえのないものですら掛け違えて、関わるほどに迫る悪意により騙されていくだけの日々の中で過信してばかりいる私たちの平和、その平和に土足で入り込む背徳者や、涜神により狂った人々が整地を繰り返し、住みやすくなったり、滑りやすくなったり、痩せ細ったりしながら、しなびた価値が備蓄する物資や食料まで奪う政府のだらしなさや、些細な支配により、正義とは、悪を騙るだけの馬鹿げたシステムに成り下がり、この宇宙から見れば、同じ物質から生まれた兄弟のようだね、と呑気に語り合う先では、殺戮と破壊と怯懦しかあらへんがな、とがなる先では、シンフォニーなんてものも自滅して、締め付けられる影や形が複雑に入り混じりながら、まがいものばかりが増えていくね、と語りかける子供たちの角のない批判に苛まれながら、長らく引き伸ばしただけの命だ、誰かさんの祝福や否定なんかを取り込みながら、ロジカルな老害として生きるよりも、速く過ぎ去ることを選んだのであるし、この静謐では、誰かが儲かったり、誰かと誰かが別れたりし、そのような繰り返しの中では、何か退屈な対価ばかりが目につくし、目に余るものばかりだから、と目をつぶって、何も見ないふりをするのもあれだし、荒れ狂うこの居心地の悪い身体ではあるが、悪あがきも少しはするし、足跡も残さずに、するすると嘘を吐きながら、狼狽残虐、数多の卑劣や、八岐大蛇に乗り、倫理観がおよぼす災いに汚されずに炯眼を用いて、どうでもよいことをあたかも大切なもののように眺める。