昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

底冷え

遠くで転がる百円、もう他人のような百円、有する価値も、もう滅んだ後先、吸血される悲哀に満ちた時間、路地裏に潜むヘイトの声、今に蝕まれル意味と苦痛との間、耽溺する思い出話の靴の紐、人混みの中で加速する理由が加工され、貧相な人々の影や埃、大量の羽虫が舞う脳内、萎縮する自閉的な密度や、そこで密約を求める市民たちの、恒久的な消化不良、輪廻をへし曲げて、けしかけられる苦痛と、あらゆる消費の裏で錯乱して、ぼんやりとした日々の中で加速していく問題や定理に反して、ただあつらえられたものを崇めるかあまりに、与えられたことの大切さを見失い、ただ見間違えたり、見誤ったりしながら、老廃物なんかを吐き出したり、時間をかき乱したり、皮膚を搔き毟ったりしながら、しなびた朝を調理して、分離していく一切が錯乱して、ただ錆びつくだけの街では、ただ複雑で病魔により、ぶよぶよになった皮などを引きずりながら、時間に反し、自らの手で自らの生き方を遂行する。境目なんてないから、もう破壊された後だから、と泣き叫んでいる裏通り、つたない希望を照らすLEDや、くたびれた腹の底から湧いてくる黒々としたもの。