昇華

時間を超える意志的な憐れや戯れ

予感

老いるばかりでムカつくから、すべてを蹴飛ばして、切ないだけの記憶を乗り越えて、佇む今を進ませる。孕ませた先がまた産んで、世界を新たに形成する。エクソダスと叫ぶボブマーリーがスピーカーから流れ、劇的な進化を遂げた人類を作り上げた神とかと対峙して、あらゆる理由から逸脱する。アップデートされ続けるだけの現実にも飽きて、過去を漁るだけの人々の群れから逃れる。悲劇的なものを持ち出し、打算的な彼らのルサンチマンが泣き叫び、備蓄される動機がジレンマを持ち出し、検索するほどに堕落していくだけの彼女たちの恐怖や狂騒が、気配を奪い去る。懐かしむほどに染み入る苦しみを超えるべきなのに、君とはいえば、現実にプレスされ、ぺちゃんこにされながら、ローファイな音楽にいざなわれ、ゆらぐ運命を包むトラップのビートで唸る喜悦が抵抗なんかを加え、神々しく輝く彼女の気配を懐かしむよりも、速く進む。袋叩きにされる余生を満喫しているかのように、生命から締め出される老人たちが摘む花の、儚さと遊蕩する。奇跡を貪るだけのメディア。混沌としていく頭と乖離する身体。黒焦げになった子供たち。それを眺める母親は、何が幸せなんだろう?と語る先では、誰かを傷つける鋭い目が、新たな獲物を探し、文字で誰かを殺めるだけのごちゃごちゃとした情報に撹乱されるだけの、自称普通の人たちが、嫉妬し、恨みに悶えるほどに、世界とはなんとなくではあるが、美しく思えるのと、カタルシスに至る少女たちが崇拝するアイドルたちが踊る空っぽの画面で回転していく意識から放たれる。